Gunosy CIO 間庭

先日、帝国ホテルにてデロイト トーマツ グループ主催の「Deloitte M&A Executive Forum Japan」が開催されました。日本を代表する企業の経営層が集結し、「企業価値向上の要諦」をテーマに熱い議論が交わされた本フォーラム。
昨今、東京証券取引所からも低PBR(株価純資産倍率)に対する改善要請が出されるなど、上場企業にはこれまで以上に経営効率の向上と明確な成長シナリオが求められています。
この大きなパラダイムシフトの最中、当社グループ執行役員 CIO(最高投資責任者)の間庭さんがパネリストとして登壇しました。
2012年の設立からわずか3年で上場を果たし、現在は「投資」を成長戦略の大きな柱に掲げるGunosy。間庭さんが語った、Gunosyの現在地と「時価総額1,000億円」へ向けた野心的なポートフォリオ戦略の深層をレポートします。

日本市場の変革期におけるGunosyの決意

フォーラムの幕開けでは、デロイト トーマツ グループCEOの木村研一氏より、日本企業の価値向上の必要性が説かれました 。市場全体が「PBR 1倍超」という高いハードルに向き合う中、Gunosyにとってもこの変化は、自らを再定義する絶好の機会となっています。

間庭さんはディスカッションの中で、Gunosyが単なる「広告事業を営むアプリ運営会社」から、テクノロジーと資本を高度に配分し、多角的に価値を創造する「投資・事業ポートフォリオを管理し、成長させる組織」へと変貌を遂げようとしていることを強調しました。これは、変化の激しいインターネット業界において、持続的な優位性を築くための戦略的な選択です。

中長期の経営指針:時価総額1,000億円へのマイルストーン

Gunosy 登壇 資料

※図表内の数値は登壇時点(2026年3月13日)の引用です。

間庭さんは、Gunosyの目指すべき姿として「時価総額1,000億円の達成」という具体的なマイルストーンを掲げました 。この目標を現実のものとするため、私たちは事業領域を以下の3つに整理し、それぞれに最適化された資本投下と管理を行っています 。

1. グループを支える「コアキャッシュ領域」
情報キュレーションサービス「グノシー」を中心とした基盤事業です 。ここではAI活用や徹底したコストコントロールを継続し、グループ全体の挑戦の原資となる安定的かつ予測可能なキャッシュ・フローを創出する役割を担っています 。

2. 価値を再現し積み上げる「C/F積上げ型M&A領域」
安定したキャッシュ・フローが見込める領域でM&Aを行い、自社のリソースを投下してバリューチェーンを強化するフェーズです 。第1号案件となったGホールディングス(ゲーム企画・プロデュース)のように、アニメ・漫画等のIP領域へ参入し、高い資本効率での利益貢献を目指しています 。ここでは「自社の経営資源を活かし、投資先企業の価値を再現性高く向上させる」ことが鍵となります 。

3. 未来を創る「高成長オプション領域」
中長期での爆発的なリターンを狙う戦略投資領域です 。その筆頭が、インドのデジタルバンク「slice」への投資です 。巨大な成長ポテンシャルを秘めたインド市場において、独自のポジショニングを築く同社との連携は、Gunosyの将来の価値を大きく規定する重要なピースとなっています 。

不確実な世界での「Gunosy流」投資ロジック

Gunosy CIO 間庭

間庭さんは、特にクロスボーダーM&Aや新規領域への投資における「リスク管理と信頼構築」の重要性についても深く言及しました。

未知の市場であるインドなどへの進出において、私たちは最初から巨大な資本を投じるようなギャンブルは行いません。まずは「小さく始める」ことで現地のビジネス慣習やパートナーの誠実さ、事業の本質を見極め、信頼を積み上げながら段階的にコミットメントを強めていく手法を徹底しています。

また、投資の判断基準として「ROIC(投下資本利益率)> WACC(加重平均資本コスト)」という規律を重視し、感情的な投資ではなく、常にデータとロジックに基づいた意思決定を行っています 。これは、テクノロジー企業としての冷静な視点と、不確実なグローバル市場に対する謙虚な姿勢を両立させた、Gunosy特有のアプローチです。

テクノロジーと資本で情報の価値を最大化する

今回の登壇を通じて間庭さんが示したのは、Gunosyが提供しようとしているのは「アプリ」という形あるものだけではないという強い意志です。
私たちが真に追求しているのは、テクノロジーの力で情報の価値を最大化し、適切に資本を配分することで、新たな産業の成長を加速させる「エコシステム」そのものです。
時価総額1,000億円」という高い目標へ。今回間庭さんが示したポートフォリオ戦略は、Gunosyが次のステージへと進化するための明確な道標となります。
私たちはこれからも、既存の枠組みにとらわれることなく、投資とテクノロジーを駆使して、社会の、そして自分たちの未来をアップデートし続けます。

投稿者 gunosiru