リモートワークの推進に積極的なGunosyでは本社オフィスのある首都圏にこだわらず、日本全国から優れたキャリア人材を積極的に採用しています。今回インタビューに登場する杉田さんもそのひとり。長野県は軽井沢在住ながらメディア運営推進部を率いる部長でもあります。そんな杉田さんにリモート下でのマネジメントに大切なことは何か、質問を投げかけてみました。

杉田さん/メディア事業本部メディア運営推進部 部長

大学卒業後、新卒で大手証券会社に入社。金融業界で10年のキャリアを積む。その後、エンタメ業界へとシフト。外資系大手専門チャンネルにてスポーツ、ドラマ、バラエティなどさまざまなコンテンツに携わる。2021年5月Gunosyにジョイン。2021年9月より現職。

ベンチャー&200名以下&コンテンツ

−杉田さんは軽井沢にお住まいということで

軽井沢に移住したのはいまから約4年前。今までの教育方針とは違う学校が新設されるということで、子供が行きたいというので引っ越したんです。当時は外資系のCS放送会社勤務でしたが、通勤交通費が認めてもらえたので毎日出社していました。もともとリモートワーク目的の移住じゃなかったですし、まだコロナ禍の前でしたからね。

−放送業界からの転身ですが、転職動機は?

基本的にテレビはダウントレンドで、20年近くキャリアを重ねてきましたが最後のほうの仕事はチャンネルクローズや人員削減。オールドメディアの宿命ですね。そんな中で自分の今後も考え、年齢が年齢だけに独立の可能性も探りながら動きはじめたのがきっかけです。

−Gunosyとの出会いは?

スカウトサービスを通して出会ったのが最初ですね。Gunosyのことは名前もニュースアプリということも知っていました。ただそれ以上のことはわからなかったのでいろいろと調べたら、転職にあたってこだわっていた3つの軸に当てはまっていた。

−3つの軸とは?

ベンチャーであること、従業員200名以下であること、そしてコンテンツに関係することです。外資系が長かったのである程度アグレッシブに動きたかったのと、自分が持っているノウハウを供与するなら大企業よりはベンチャーだなと。さらに自分の仕事が会社に貢献できているかどうかわかるのって200名規模までだろうな、と考えていたんです。

−Gunosyに決めた最大の理由は?

人の魅力ですね。会長の木村さん、代表の竹谷さんを始めとする選考でお会いした役員陣の顔ぶれがみなさんすごく落ち着いていて、しっかりされているなあと。他にも選考が進んでいた企業が何社かありましたが、人に惹かれてGunosyに決めました。

−現在のミッションを教えてください

大きく3つに分かれています。ひとつは媒体社様との連携業務ですね。ここに企画も絡んできて直近だとワールドカップ、今度からWBCがはじまり、あわせて特集枠企画なども行っています。もうひとつは編成と運用業務。ヘッドラインの編成やプッシュ通知運用のチームがあって、グノシーの要といえる存在です。でも、まだ伸び代がある状態なので強化していこうと。そして最後にメディア横断企画グループでクーポンをフックに、プロダクト貢献や事業規模の拡大に携わっています。

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−前職とはまるで違う世界ですが戸惑いは?

そうですね…正直、数字の追い方などはいまだに慣れないですね。テレビの場合は視聴率やマーケティングデータなど限られてきますが、デジタルの世界では日々追いかける細かいデータがどういう因果関係で上がったり下がったりするのか、変数が多くて理解がなかなか追いつかないのが現状です。

リモート下でのマネジメント

−やはりギャップを感じるわけですね

とはいえ、私のやるべきことはそれぞれの組織にどんなメンバーを配置して、どういったマネジメントをするかということなので。データや数字の各論については私よりもそれぞれのプロフェッショナルが当然いますから、その方たちにいかに気持ちよくパフォーマンスを発揮してもらうかが仕事の本質だと考えています。

−その点においてはキャリアが活かせますよね

まずは自分の組織をしっかりさせることですね。今年で入社3年目なのですが、1年目は組織における人の面を固めること、2年目はファンダメンタルというか各業務の基礎となる部分を固めることに注力してきました。この先からはなんとか結果を出せるように持っていきたいと思っています。

−リモートでのマネジメントは難しいと聞きますが…

チームによってそれぞれ朝会や昼会などコミュニケーションのクオリティを上げる努力はやっていますね。あとタスクを見える化するツールも導入しています。ただ、システムやツールも管理の上では大事なんですが…そもそも本人たちのやる気にいかにして火を灯すか、という観点のほうが重要かなと。

−やる気、ですか

リモートにもいい面とマイナス面がありますよね。ポジティブなのは時間の使い方。飛躍的に効率化が進みました。一方で対面でのコミュニケーションが足りないのも動かさざる事実。そこをどう補うかなんですが、実は当の本人たちにやりたいと思う気持ちがあれば自ずと業務が密になり、比例してコミュニケーション量も増えると思うんです。

−業務密度はやる気で決まる、と

何かひとつのものを作り上げようとか方針を決めようと思ったらメンバーと話しながら進めていきますよね。と、なるとコミュニケーションは増えるはずなんです。それに加えて最近は少しずつオフラインで会う機会も増えてきた。そこで部としても、たとえばメディアさんへのご挨拶の際にメンバー2名で行くとか、MTGも複数人同席するようセッティングするといった取組みもしています。

−ご自身でも接点を増やそうと意識されている

あとは1on1の中で何をやりたいのか、Gunosyで何を実現したいのかを聞くようにしています。できる限り本人の意向に沿うタスクを割り当てられるような配置を考えるんです。その上で少しずつストレッチを設定し、成長につながるチャレンジの機会を与えていく。

モチベーションの源泉は“意思”

−個人の思いを尊重されるスタイルですね

上からの指示でやらされる文化では、どうしても待ちの姿勢になってしまいます。それは私が望んでいる組織ではありません。常に自分の意思を持って欲しいから、何がやりたいのかを必ず聞いているんです。もちろん今の時点ではわからないという場合もあります。それでも指向性や方向性ぐらいは見えてくるものですから。

−もともとそういうスタンスだったんですか

そうですね、若い頃から働く時間や場所は関係ないと思っていましたね。いつ、どこで仕事しようが、基本的には結果を出すことが本質だと。だからメンバーにも「やり方は任せるけど結果を出すように」とは伝えています。じゃないと評価できませんしね。

−そのためにも自分の意思で動く必要があると

プロダクトとしてあなたはどうしたいの?という意思を持って進めなさい、ともよく言いますね。どうしたらいいんでしょうかと手ぶらで聞きにくるんじゃなくて、自分はこうしたいんだけどどう思うか?という姿勢で来てくださいねと。

−主体性を育てているんですね

それがなかったらモチベーションにもつながらないと思うんですよ。たとえば人の役に立っているとか、そういうものがモチベーションになったりしますよね。でもそれって自分の意思で動いてはじめて湧き出てくるものでしょう。

−マネジメントの要諦にリモートかどうかは関係なさそうですね

だと思います。オンラインかオフラインか、手法の違いであって、マネジメントの本質の部分は変わらない。一人ひとりと向き合って、意思を確認し適切な配置を試みる。ツールやシステムも有効に活用しつつ、それだけに依存せず自然と足りないものを補っていけるような組織をつくっていきたいと考えています。

−これからチャレンジしたいことは

個人としてはコンテンツの強化をやっていきたいので、そちらに早く軸足を移せるようにしたいと思っています。もちろんコンテンツといってもGunosy単独でできることは限られるので、外部とのアライアンス施策に積極的に取り組んでいきたいです。幸いにもKDDIさんという巨大なキャリアと手を組んでいるので、それをもっと活用していければと。

−そのためにも3年目で結果を出す、ですね

そうですね、まずはまだやれていないことをきちんとやる。それとは別にイノベーションを見つけていくというのが個人的にも組織としてもベストですね。ただ、イノベーションは木村さんや他役員陣、あと若くて優秀な社員がたくさんいるので任せるとして(笑)。自分の役割としては足元を固めることにまずは集中していこうと考えています。

−ありがとうございました!

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投稿者 gunosiru

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